おむつかぶれ
おむつのなかの尿や便をそのままにしておくと,「おむつかぶれ」になります.
「おむつかぶれ」は,IV型アレルギーの“接触皮膚炎”のひとつです.尿や便が皮膚に長い時間接触していると「おむつかぶれ」になってしまいます.
<予防>
清潔と乾燥,つまり「こまめにおむつを取り替える!」のが一番大切です.きれいに拭いて,いつも皮膚が乾いているようにしてあげましょう.
紙おむつは吸水性に優れていますが,尿や便がそのままでは「おむつかぶれ」になってしまいます.おしっこやうんちが出たら,すぐにおむつを替えてあげましょう.
<治療>
洗う:
たっぷりのぬるま湯で,石鹸やガーゼを使って洗うのが一番いいです.
拭く:
1枚のウェットティッシュだけでは,いくらゴシゴシやってもきれいにならないことがあります.数枚使用してやさしく拭いて下さい.
乾かす:
よく乾かして下さい.おむつのむれ,細菌やカビなどが繁殖しにくくなります.
塗る:
処方された軟膏を塗って下さい.赤くなっているだけの場合,ただれている場合,血がにじみ出ている場合で,軟膏の種類が違ってきます.パウダーを使用するとかえって悪化することがあるので,使用しないで下さい.
<注意1:肛門周囲びらん!!>
お尻をきれいにしようと思って,ウェットティッシュでゴシゴシ拭くあまりに,肛門周囲の皮膚を痛めてしまい,「肛門周囲びらん」になる場合があります.
ウェットティッシュは一見柔らかそうですが,実は結構硬いのです.
たっぷりのお湯,石鹸,柔らかいガーゼできれいにしてあげるのが一番です.
<注意2:カンジダ皮膚炎!!>
カンジダというカビでおこる皮膚炎で,おむつかぶれに似ています.カンジダ皮膚炎の治療には専用の軟膏が必要です.おむつかぶれの塗り薬では,カンジダ皮膚炎がかえって悪化する場合があります.
また,漫然とおむつかぶれの薬を塗っていると,カビが生える場合があります.おむつかぶれの治療を始めたのに治らない時には,早目に御相談下さい.