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役立つ知識

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インフルエンザ予防接種のQ&A

           インフルエンザワクチン Q&A
はじめに
〇予防接種の必要性
インフルエンザは5~14歳の罹患率が最も高く,秋から春先にかけて毎年流行します。現在,Aソ連型(HINl)・A香港型(H3N2),B型の3種類が同時に,あるいは混在して,それぞれが毎年少しずつ変異しながら流行を続けています。  インフルエンザに罹患しますと、肺炎,気管支炎のほか,脳症,ライ症候群,心筋炎,中耳炎などの合併症もあって,大きな被害や生命の危険がありますので,決して軽い病気ではありません。ワクチン接種で血液中の抗体価を高めておきますと,インフルエンザの罹患が防止でき,たとえ罹患しても発熱などの症状が抑えられ,合併症や死亡する危険から逃れることができます。

〇ワクチン接種について、効果的な接種時期はいつでしょうか?
一般的には効果的な接種時期は、流行期が通常12月から翌3月頃ですので、これに備えて12月までには接種が終了するような接種計画を組むことをおすすめします。

〇ワクチンの接種量及び回数は年齢によって違いありますか?
インフルエンザワクチンの接種量及び接種回数は次のとおりです。
(1)6カ月以上3歳未満の方 1回0.25mL 2回接種
(2)3歳以上13歳未満の方 1回0.5mL 2回接種
(3)13歳以上の方 1回0.5mL 1回接種

〇インフルエンザワクチンを2回接種する場合の接種間隔は?
原則的には、接種間隔は13歳以上では1~4週間、13歳未満では2~4週間です。流行期を前にして早期に有効な免疫を与えるために13歳以上では1週、13歳未満では2週の間隔で接種ができるようになっていますが、よりワクチンの効果を高めるためには、3~4週間隔で接種することが最適です。

〇卵アレルギーの子供にインフルエンザワクチンを接種してもよいでしょうか?ワクチンは発育鶏卵の尿膜腔で増殖したインフルエンザウイルスを原材料として製造しています。近年は高度に精製されていますがごく微量の鶏卵由来成分が残存し、これによるアレルギー症状がまれに起こることもあります。
健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断(皮内テスト、インフルエンザにかかった場合のリスクとワクチン接種に伴う副反応とのバランスの考慮)を慎重に行い、注意して接種する必要があります。

〇インフルエンザワクチンの効果についてはどうでしょうか?
インフルエンザワクチンの有効性については以前から問題にされてきましたが、ワクチン株と流行株が一致したときの有効性は70~90%といわれています。これは健康成人で調べられたものであり、型別にみるとA型の有効性は80%前後で、B型は一般的にA型より低く50%前後と報告されています。

〇ワクチンを毎年接種する理由を教えて下さい
インフルエンザウイルスは毎年のように変異しながら流行しますので、ワクチンは毎年そのシーズンの流行にあわせたものが生産されます。また、インフルエンザワクチンの感染予防効果は1年は維持しないといわれています。したがって、前年に接種していても次年のワクチン接種は必要ないということにはなりません。

〇インフルエンザワクチンの免疫持続期間はどの程度でしょうか?2回接種した成績によりますと、接種1~2週間後に抗体上昇し始め、2回目の接種1ヶ月後までにはピークに達し、3~4ヶ月後には徐々に低下傾向を示します。したがって、ワクチンの効果が期待できるのは接種後2週から3~6ヶ月までと考えられています。

〇インフルエンザワクチンの接種によって引き起こされる症状はどのようなものがありますか?
免疫をつけるためにワクチンを接種したとき、免疫がつく以外の反応がみられることがあります。これを副反応といいます。季節性インフルエンザで比較的多くみられる副反応には、接種した場所(局所)の赤み(発赤)、はれ(腫脹)、痛み(疼痛)などが挙げられます。接種を受けられた方の10~20%に起こりますが、通常2~3日でなくなります。 全身性の反応としては、発熱、頭痛、寒気(悪寒)、だるさ(倦怠感)などが見られます。接種を受けられた方の5~10%に起こり、こちらも通常2~3日でなくなります。 また、まれではありますが、ショック、アナフィラキシー様症状(発疹、じんましん、赤み(発赤)、掻痒感(かゆみ)、呼吸困難など)が見られることもあります。
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